2011.12.23

天皇杯準々決勝 FC東京戦プレビュー

年の瀬も迫り天皇杯も大詰め。明日は準々決勝。熊谷スポーツ文化公園陸上競技場でFC東京と対戦する。

FC東京はリーグ戦では、23勝8分7敗の勝点77でJ2リーグ優勝。先週は4回戦で水戸と対戦した。

開始早々の8分に、相手のクリアミスからオウンゴールを誘い先制するも、その後は相手の体を張った守備になかなかゴールをこじ開けられない。後半に入るとサイドを起点に攻め上がる相手に防戦一方となったが、最後まで守りきり結局1-0で勝利し、準々決勝へ駒を進めた。

一方のレッズは、4回戦は愛媛と対戦。ジャイアントキリングを起こすべく、早々から相手のプレッシャーに苦戦するものの、わずか9分にマルシオの直接FKが決まり先制しリズムを掴み始めた。さらに38分にCKの流れから原が追加点。今シーズン懸案だったセットプレーからの2得点をあげ前半を終える。

後半も縦へボールを繋ぐ意識が何度も見られ、77分にそれが実を結び鮮やかなパスでの崩しから柏木が3点目を決めた。アディショナルタイムに失点を喫したものの、結局3-1で勝利し、2大会連続の準々決勝進出を決めた。

FC東京は、今年は圧倒的な攻撃力が目立つ一方で、守備もわずか22失点と堅守でJ2を戦いぬいた。それはJ2特有の単発なサッカーに染まることなく、自分達で主導権を握り試合運びをしてきた結果でもある。それが来シーズンもJ1で通用するのか、そして普段通りのサッカーで柏のような旋風を巻き起こせるのか。彼等にとってはレッズと対戦することは、試金石といっても過言ではないだろう。

レッズはJ1リーグ戦15位という成績が示すように、確立した戦い方が成されないままかろうじてJ1残留を果たした。しかしここにきてセットプレーからの得点や、FWとして起用されている原一樹の活躍、そしてDF坪井の奮闘もあり、これまでになかったチームとしての変化がそれとなく見られ始めてきたように感じる。

明日は“J1下位”と“J2上位”との対戦という、これまで以上に相手の勢いに警戒する難しい試合になろうかと思う。ただ落ち着いて局面を往なし、セットプレーなどのチャンスをしっかり決めきれる事ができれば、“その先”が見えてくるだろう。

来シーズンは再び同じ舞台で戦う相手。だからこそ、明日勝つ意味はとても大きいと思う。


☆前試合の結果
【浦和】 天皇杯4回戦 (対愛媛 ○3-1)
【FC東京】 天皇杯4回戦 (対水戸 ○1-0)

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2011.12.16

天皇杯4回戦 愛媛戦プレビュー

リーグ戦が終わってから2週間あまり。元日決勝へ向けて新たな闘いがはじまる。明日は天皇杯4回戦。熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で愛媛FCと対戦する。

愛媛は、リーグ戦は10勝14分14敗の勝点44、第15位で終了。先月行われた天皇杯3回戦では、広島を相手に押し込まれる展開が続いたものの、相手の退場を機に流れが変わり、終了間際の86分に石井の得点で先制。その1点を守りきり、4回戦に駒を進めた。

一方のレッズは、リーグ戦では8勝12分14敗の勝点36、第15位で終了。最終節までもつれ込んだた「残留争い」を何とか逃げ切りJ1残留を果たした。特にリーグ戦最終節はホーム埼スタで柏との対戦だったが、FW不足により山田直輝を1トップで起用したが、地力で上回る相手に手も足も出ずに結局裏目に出てしまい、1-3で敗れた。

2年前に続き、相手の優勝を目の前で見てしまうという厳しい現実を突きつけられて以降、レッズを取り巻く環境がまるでジェットコースターのように目まぐるしく事態が動いた。

新監督人事、選手間のいざこざなどと不安定要素があった中で、監督人事は水曜日に何とか決着し、さっそく明日は御前試合となるとの事。もちろん選手達にとっては格好のアピールの場になるかもしれないが、逆にそれがプレッシャーになりかねない事もある。


「残留争い」という、とかく厳しい戦いから解放された選手達は、明日はどのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみ反面、不安反面である。そして堀体制では始めて謹慎処分中である原口を欠いて試合に臨むことになる。

もちろん相手との力量差はあるにしても一発勝負のトーナメントであるし、現状においてレッズの力はJ1に残ったクラブとしては弱小であるという事を忘れてはならない。

元日へ向けての挑戦は、来季への新たな挑戦への始まりでもある。


☆前試合の結果
【浦和】 J1リーグ第34節 (対柏 ●1-3)
【愛媛】 J2リーグ第38節 (対鳥取 ○4-2)

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2011.12.02

第34節 柏戦プレビュー

ついにリーグ戦も最終節。明日はホーム埼玉スタジアムに、柏レイソルをむかえ対戦する。

柏は、現在22勝3分8敗の勝点69で第1位。前節はホームでセレッソ大阪と対戦。

他チームの結果如何で優勝が決まる可能性があったこの試合。選手達は優勝へのプレッシャーこそコメントにはなかったが、プレーの端々にはどこか動きが堅く、なかなかゴールを決めることができずに前半を終える。

しかし、後半から北嶋に変えて田中順也を投入し、攻撃にスイッチを入れはじめた矢先の48分にCKから上本に先制点を許してしまう。だが指揮官は決して慌てることなく、パクから水野を投入してさらに攻撃的になり、ついに65分にレアンドロ・ドミンゲスがゴールを決め同点に追いつく。

その後も立て続けにセレッソゴールを脅かすも、最後まで割ることができず結局1-1の引き分けに終わり、優勝は最終節までもつれ込んだ。


一方のレッズは、前節はアウェーで福岡と対戦。

こっちも勝てば残留に大きく近づくとあって開始から攻め立てるもなかなかゴールが決まらない。28分に負傷のセルヒオから達也が投入されるが、流れは変わらず逆にアビスパのショートパスの繋ぎから、岡本に先制ゴールを許してしまう。

何とかサイドからの攻撃に活路を見出し、アディショナルタイムに平川のクロスを起点に柏木がシュートを放ち、相手に当たるという幸運も手伝い同点に追いつく。

後半は一進一退の攻防だったが、62分に柏木からのロングボールを梅崎が受けたところに末吉がPA内で倒してしまいPKの判定。そして一発退場を喫してしまう。そのPKをマルシオ・リシャルデスがきっちり決めついに勝ち越しを果たす。

その後は相手より1人多いものの、前線からプレスをかける相手に手を焼いたものの、結局2-1で勝利。翌日に甲府が勝利したことで残留確定とまでは至らなかったが、J1残留へ向けて大きな大きな勝点3を得た。


明日は福岡戦で負傷したセルヒオは欠場。達也も先発では厳しく。FWの駒がかなり逼迫している中で試合を迎える。得点力不足が露呈している中でさらに厳しい局面を迎えるが、1トップとはいいつつも2列目の選手達がしっかりFWと共に攻撃に絡めることで数少ないであろう得点のチャンスを決めてほしいところである。

また、いろんなポジションから得点を奪える相手に対し、どこで網を掛けるのかはっきりしたいところ。特にレアンドロ・ドミンゲスばかりに注意を払っていると、サイドから酒井やジョルジ・ワグネル。さらに前線から北嶋と次から次へと選手が飛び出してくるので、どこまで相手を追い込み簡単にフィニッシュに持ち込ませない事が重要になってくるだろう。

“ほぼ”残留を決めた中でのラストゲームだが、実はまだ何も決まってはいない。レッズの選手達は、プレッシャーから解き放たれのびのびとプレーができるのか、それとも逆に舞い上がって何もできなくなってしまうのか、それは選手達の心境の変化に懸かっていると言っても過言ではない。

特に柏にしてみたら悲願の初優勝が懸かるが、レッズとしては2年前の鹿島同様、自分の庭で相手の歓喜に沸く姿は絶対に見たくない。それはレッズに関わる全ての人達の想いでもあるだろう。とかく自分達の手で残留を掴むのもそうだが、全力で優勝を阻止する意地もみせてほしいのである。


今年はまだ天皇杯が残っているが、ひとまず明日で一区切り。今シーズン最後の埼スタで赤き選手達のプライドをしっかり胸に刻みこんで共に闘っていきたい。


☆今季対戦
5/7 リーグ第10節(国立) 
柏3-1浦和 【】【浦和

☆前試合の結果
【浦和】 Jリーグ第33節 (対福岡 ○2-1)
【柏】 Jリーグ第33節 (対C大阪 △1-1)

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2011.11.25

第33節 福岡戦プレビュー

いよいよリーグ戦もあと2試合。明日はアウェーレベルファイブスタジアムにのりこみ、アビスパ福岡と対戦する。

福岡は現在、6勝4分22敗の勝点22で第17位。前節はアウェーで山形と対戦。共にすでに降格が決まってしまった同士の対決だったが、福岡は勝つと最下位を脱出できるという高いモチベーションでこの試合に臨んだ。

開始2分の鈴木の先制ゴールでその幕が開くと、11分に松浦、36分に高橋と浮き足立ったままの山形の選手達を往なし、ゴールを積み重ねて前半を終える。

とかく前線からのプレスが効いており、奪うと速攻でカウンターに切り替わり、後方からの押し上げも効果的だった。

その流れは後半も変わらず、88分とさらにアディショナルタイムには、牛之濱がダメ押しの2得点。すでに大勢決して崩壊寸前の山形守備陣であったが、トドメを刺すには十分すぎる結果。結局5-0で圧勝し開幕以来の最下位を脱出した。


一方のレッズは、前節はホームでベガルタ仙台と対戦。

濱田水輝、山田直輝がU-22ロンドン五輪予選に招集される中、その穴をケガから復帰したマルシオ・リシャルデス、坪井が埋めた。特に坪井はベテランらしく、危なげなく確実に相手と対峙し、特に仙台の攻撃の要となる赤嶺を見事に封じ込んだ。その脚力と危機管理能力の高さ、そして久々のスタメンに賭ける思いには頭が下がった。

またマルシオも、柏木と共に「4-1-4-1」のウィークポイントである啓太のポジションのフォローに回り、かつ献身的にプレーに徹していた。

無用な失点を避ける意図からか、しっかりと守備は修正されたが、一方で攻撃となるとカウンターも不発で、なかなか最後が決まらないというお約束の展開。サイドからチャンスを作っても、中の人数が足りず相変わらずヤキモキする時間が続いた。

交代策も効を奏さず、終わってみればスコアレスドロー。5位の仙台相手にしっかりとDF陣がゴールに鍵をかけ無失点に抑えたが、再び無得点というジレンマに陥りながらも貴重な勝点1を奪取。甲府が敗れたため、次節で勝点3を奪えば、残留を大きく手繰り寄せられる状況になった。


明日はすでに降格が決まり、失うものが何もない福岡との対戦。やはり前節5得点のイメージが強烈の残るが、下位同士での得点という事と、大半は相手のミスによる失点ゆえあまり参考にならないと思う。ただ福岡にとってホーム最終戦ということから、無様な試合は見せられないゆえ、前線から猛然とアタックをかけてくるであろう相手のプレッシャーに、打ち勝つことが出来るかがポイントになる。また、レッズにとっては、勝てば残留をほぼ手中にできるという思いが強くなるゆえ、プレーが硬くならないかが心配のタネである。

勝点3差とはいえ、まったく予断を許さない状況。もちろん相手の結果如何というのもあるが、自力で決められるのならば、早く決めて落ち着きたいところ。それはレッズに関わるもの全ての想いでもある。

レッズに与えられている時間はあと180分間あるが、やはり明日の90分間がとても重要になる。全力で闘い抜いて、勝点3を浦和に持ち帰ってほしい。


☆今季対戦
6/22 リーグ第17節(埼スタ) 
浦和3-0福岡 【浦和】【福岡

☆前試合の結果
【浦和】 Jリーグ第32節 (対仙台 △0-0)
【福岡】 Jリーグ第32節 (対山形 ○5-0)

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2011.11.18

第32節 仙台戦プレビュー

およそ半月振りにリーグ戦再開。明日は、ホーム埼玉スタジアムにベガルタ仙台をむかえ対戦する。

仙台は現在、13勝13分5敗の勝点52で第5位。前の試合は水曜日に天皇杯3回戦でアビスパ福岡と対戦。

週末のリーグ戦を控え、お互いメンバーを入れ替えて臨んだが、右サイドバックに入った田村が果敢に前線に上がり攻撃の核となり、18分、22分と立て続けに得点を奪い主導権を握る。

後半に連係ミスから1点を失うも、太田に変わって起用された中島が、入った直後に得点を奪い試合を決定付けた。結局3-1で勝利し、4回戦へ駒を進めた。


一方のレッズは、前の試合は埼玉スタジアムで東京ヴェルディと対戦。こちらも週末を控え、大幅にメンバーを変えて試合に臨んだ。しかし前線からアタックをかけてくる相手になかなか打開できずスコアレスで前半を終える。

後半に入り56分に小島から矢島、そして原へパスがつながり、最後は左足で放ったグラウンダーのシュートがゴールに吸い込まれ待望の先制点を奪うが、64分に青山が負傷交代した直後に守備の乱れを衝かれ、カウンターからアポジに同点ゴールを奪われてしまう。

しかしレッズは、ペナルティエリア手前の位置でマゾーラがファールを受けると、86分にそれで得たFKを原が早い弾道でゴールに突き刺し勝ち越し。結局2-1で勝利し、こちらも4回戦へ駒を進めた。


仙台は、今シーズンリーグ戦でわずか24失点と、リーグ最小失点の堅守を誇る。特段目立つ選手はいないが、チームとしてこれまで築き上げた強い組織力で、相手の攻撃を抑えサイド攻撃を武器に素早いカウンターから得点を奪い勝利に結び付けている。また、スカウティング能力にも長けており、明日は常に相手の出方を伺いながらの展開になろうかと思う。

レッズは濱田水輝、山田直輝がU-22代表に招集され今後2試合を欠く。しかし代表帰りの原口、そして怪我からマルシオ・リシャルデスが復帰する模様で、戦力アップに期待がかかる。

レッズとしては、この中断中に「4-1-4-1」のメリット、デメリットを再確認し、その対応に時間を費やしたようだ。前節磐田戦で露呈してしまったアンカーの孤立にどう対応するか。そしてこれまで懸案である得点へのアプローチに対し、堅守を誇る仙台相手にどう攻撃を組み立ててフィニッシュに持ち込みゴールを割る事ができるか・・・。それが最大のポイントであり、今シーズンの大きなターニングポイントになる。

もちろん仙台も、他力本願とはいえACL出場の可能性がある4位を狙うために負けられない一戦。一瞬の動きで得点を狙える赤嶺をはじめ、右サイドバックの菅井がラインを見極めてゴールを虎視眈々と狙っている。またセットプレーには強い印象があるゆえ、その対応には十分に気をつけたいところだ。


明日から最後の3試合。もう泣いても笑っても、レッズに残された時間はあと270分間だけだ。

残留争いのライバルはほぼ甲府に絞られたが、もうレッズは下を伺う余裕は無い。1試合1試合闘い抜いて勝点3を積み上げる事が相手への強いプレッシャーとなる。ただ、それが逆に自らへのプレッシャーになりかねないか不安はあるが、それを乗り越えなければJ1残留を果たすことができないだろうと思う。

浦和の敵は浦和。どこかで聞いたようなフレーズだが、今の心境を例えるならばそれが妥当だろう。


☆今季対戦
4/29 リーグ第8節(ユアスタ) 
仙台1-0浦和 【仙台】【浦和

☆前試合の結果
【浦和】 天皇杯3回戦 (対東京V ○2-1)
【仙台】 天皇杯3回戦 (対福岡 ○3-1)

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2011.11.15

天皇杯3回戦 東京V戦プレビュー

およそ2週間ぶりの公式戦。明日は埼玉スタジアムで天皇杯3回戦。東京ヴェルディと対戦する。

ヴェルディは現在、J2で14勝10分11敗の勝点52で第7位。前節はアウェーで京都と対戦。試合前に昇格争いの核となる上位チームが勝ち、首の皮1枚残している状況でプレッシャーの懸かる立ち上がりだったが、相手の中盤を攻略し、チャンスも与えず前半をスコアレスで折り返す。

後半は逆に何度か決定機を作るものの、決めきることができず時間が過ぎてゆく。そして終了間際の86分に工藤からのパスを中村に決められ万事休す。0-1で敗戦を喫し、J1昇格争いから完全に脱落してしまった。

しかしヴェルディの攻撃力はハンパない。今シーズンはここまで64得点と首位のFC東京を凌ぐリーグ戦最多。チームトップスコアラーの阿部拓馬は16得点で2位。さらに、菊岡、マラニョンが8得点ずつと続き、河野が7得点と、FWに限らずどのポジションからでも得点が奪えるという強みを持っているが、逆に失点数が42と上位陣では一番多く、攻撃に主を置くチームスタイルとなっている。


一方のレッズは前節はホームで磐田と対戦。

1週前にナビスコカップ決勝を120分間闘い抜き、心身ともに疲労が見え隠れする中で、相手はレッズの新システムである4-1-4-1のアンカーの位置を狙い続け、ミスを誘発した。

レッズもそれに対応できれば良かったのだが、いかんせん急造では選手間の距離も保てず、アンカーに起用された小島が孤立してしまう場面が何度か見られ、そこを起点に攻撃を展開されていた。

セットプレーで先制を許してしまうのだが、とかく悲惨だったのは、個々での競り合い、局面での勝負にことごとく敗れた事。指揮官は急造システムでのリスクはそれなりに想定していたようだが、選手の能力が高いのに個々の局面で負けてしまうようでは勝負にもならない。

結局、磐田の能力の高さに成す術なく0-3で敗れてしまったが、甲府も敗れた事で何とか15位を死守した形となった。


レッズとしては、日本代表に原口、U-22代表に山田直輝、濱田が招集される中、チーム構成に苦慮している。とかく週末からのリーグ戦に集中するためには、明日は選手を入れ替えて臨むことが考えられる。

情報によると、田中達也、マルシオ・リシャルデスの復帰も予想される中、指揮官の構想の枠に選手達をどう当てはめることができるのかがポイントになるだろう。もちろんシステムを構築する中、磐田戦で明確になったウィークポイントを改善できるか、そして得点を奪えるかが勝負の分かれ目、そして残留への突破口になる。

現状を憂うならば、いろんな意味で明日は厳しい試合。ただもちろん負けていい試合などない。天皇杯も立派なタイトルで、優勝すればACLへの最短距離となる。公式戦の狭間ではあるが、今のやり方で結果が出るのならばそれに越したことはない。

まずは結果を出して、最後のリーグ3連戦に繋げたい。


☆前試合の結果
【浦和】 J1リーグ第31節 (対磐田 ●0-3)
【東京V】 J2リーグ第35節 (対京都 ●0-1)

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2011.11.02

第31節 磐田戦プレビュー

ナビスコカップを挟んで、リーグ戦が再開。明日はホーム埼玉スタジアムにジュビロ磐田をむかえ対戦する。

磐田は、現在10勝8分12敗の勝点38。前節はホームでセレッソ大阪と対戦。

開始からお互いチャンスを伺うも、前半37分に先制点を許してしまう。後半に入っても開始わずか4分で追加点を喫してしまうと、立て直しが効かないまま63分にも失点。ジウシーニョを投入し反撃の狼煙を上げるも時すでに遅く、アディショナルタイムにも失点を許し結局0-4で敗戦。ホーム連戦ながらで厳しい連敗を喫した。

しかし明日は、体調不良で離脱していたルーキー山田や、ケガで離脱していたロドリゴ・ソウトが復帰予定。主力が戻りはじめてきたゆえ、前節の大敗はあまり参考にならないだろう。


一方のレッズは、先週末はナビスコカップ決勝で鹿島と対戦。

堀体制2戦目。カップ戦決勝という大舞台を総力戦で臨んだが、前半からチャンスを作れずなかなかゴールに結びつかない。後半に入り50分に山田直輝が2枚目の警告で退場。攻撃のキーマンを失うとさらに窮地に陥るものの、最後の最後でDF陣やGK加藤の好セーブでゴールを割らせない。

80分に青木が2枚目の警告で退場し10対10となるが、「攻める鹿島」、「守る浦和」の構図が変わらないままスコアレスで90分を終えて延長戦に入る。

107分、ついに右サイドを破られ大迫に先制点を許してしまう。だがすでにレッズは反撃に転ずる力は失せつつあり、そのまま120分を闘いきり結局0-1で敗れた。


レッズにとってこの敗戦は厳しいものであった。若き選手達は涙を浮かべリベンジを期したが、これからの4試合はそのリベンジ以上に、肉体的にも精神的にも難しい試合となることは、皆わかっている事であろう。

特に明日は鈴木啓太がリーグ戦での累積警告、そして山田直輝が決勝戦でのレッドカードでいずれも出場停止となる。中盤と攻撃の要を失う中、どういう選手起用でこの難局を乗り切るのか、指揮官の手腕もそうだが、他の選手達の力量も問われる試合となる。

おそらく小島や高橋がその責務を任されると思うが、ここ2日間は非公開練習だったため実際は明日試合が始まらないとわからない。しかし大きく布陣が変わるとは思えないのでチームとしての連係をじっくり確認したものと思われる。

これからの4試合はいろいろなファクターを含んだものとなる。たとえば五輪予選。このままだと直輝と濱田が招集されて32、33節が不在となる。また原口とスピラの累積警告のリーチもあり、特にスピラはあと1枚もらうと、2試合出場停止となる。

そういう事情もあり起用も難しいところであろうが、誰かがいないから負けた・・・というのはもう言い訳にはならない。例えキーマンが不在であっても、残った選手達がしっかり結果を出したこともある。直近ならばナビスコ準決勝のガンバ戦がいい例だと思う。


J1残留という明確な目標まで残された時間は360分。下手な星勘定は無用だ。まずは目の前の勝点3を奪うために全力で闘い抜いてほしい。


☆今季対戦
7/17 リーグ第5節(エコパ) 
磐田1-1浦和 【磐田】【浦和

☆前試合の結果
【浦和】 ナビスコカップ決勝 (対鹿島 ●0-1)
【磐田】 Jリーグ第30節 (対C大阪 ●0-4)

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2011.10.28

ナビスコ杯決勝 鹿島戦プレビュー

明日はナビスコカップ決勝戦。国立競技場で鹿島アントラーズと対戦する。

鹿島はリーグ戦では、12勝9分9敗の勝点45で第6位。前節はホームで神戸と対戦。

開始から相手の守備ブロックをなかなか崩すことができずに逆にカウンターを浴びてしまう時間帯もあったが、凌ぎ切って前半をスコアレスで終わる。

後半も攻勢をかけるが、54分にカウンターからポポに先制点を奪われてしまう。しかし63分に田代がエリア内でPKを獲得。それを野沢が決め同点に追いつく。その後も逆転を狙うべく攻め続けるも、決めきることができず結局1-1の引き分けに終わった。


一方のレッズは、前節はアウェーで横浜F・マリノスと対戦。堀体制の初戦は4-1-4-1というシステムで臨んだものの、開始わずか4分で失点を喫してしまう。前半こそバランスを保つことでいっぱいで、なかなか攻撃のチャンスを生み出せなかったが、後半に入ると一変。

2列目の4人が攻撃に絡み始め、縦への展開が増えてきて、ゴール前でのチャンスが増えてきた。そんな中でクロスボールから山田直輝がPKを獲得。自ら蹴りGK飯倉に弾かれるものの、原口が押し込み同点に追いつく。その後も攻勢を強め、61分にクイックリスタートから3対3の状況を作り、最後は梅崎が左足一閃。一気に逆転に成功する。

マリノスも中村俊輔のFKを最大限に生かし、キム・クナンや栗原を最前線に配置するも、何とか凌ぎ切って結局2-1で勝利。リーグ戦9試合ぶりに勝点3を得て、翌日の甲府の敗戦により15位に順位を上げた。


何より堀監督に代わり、選手達が今まで以上に生き生きとプレーしていたのが印象的であり、残留争いというプレッシャーを抱えつつもこの勝利が新たな一体感を生んでいると感じた。

そんな厳しい戦いの中で迎えるナビスコカップ決勝戦であるが、相手との力量差を考えるとまさしくレッズは挑戦者である。それゆえ準決勝後に選手達が述べたように自分達には失うものがない。だからこそ逆にタイトルに執心する鹿島と比べると変に気負うことなく、まずは決勝戦の舞台に立つことができるという誇りを持って、試合に臨むことが彼等にとって何よりの発奮材料になるのかもしれない。

浦和レッズというクラブ自体が試行錯誤している中で迎えるタイトルへのビックチャンス。余計な小細工はいらない。今の出しうる力を存分に発揮して、今季2戦2分と決着がつかなかった鹿島に対して、堂々と挑んで欲しい。


☆今季対戦
5/21 リーグ第12節(埼スタ) 
浦和2-2鹿島 【浦和】【鹿島
9/24 リーグ第27節(カシマ)
鹿島0-0浦和 【鹿島】【浦和

☆前試合の結果
【浦和】 Jリーグ第30節 (対横浜FM ○2-1)
【鹿島】 Jリーグ第30節 (対神戸 △1-1)

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2011.10.21

第30節 横浜FM戦プレビュー

いよいよリーグ戦は残り5試合。明日はアウェー日産スタジアムにのりこみ、横浜F・マリノスと対戦する。

横浜は現在、15勝7分7敗の勝点52で第4位。前節はホームで広島との対戦。

開始から積極的に動き、まずは守備に注視して中盤でボールを奪うと、一気に攻撃を仕掛けてくる。しかし前半は得点を奪えずスコアレスで終える。

後半に入ると63分に中村俊輔を投入し勝負に出る。彼を起点とした攻撃の形が出始めた75分に大黒のゴールで先制。しかし中盤の選手を入れ替えて攻めに転じてきた広島に対し終了間際の87分に同点に追いつかれる。その後、渡邉やキムクナンを投入するも勝ち越せず結局1-1の引き分けに終わった。


一方のレッズは前節はホームで大宮と対戦。引いて守る相手に対し、これまでナビスコカップで見られたような、流動性ある攻撃の形が封印され、なかなかゴールを割ることができない。

後半に、エスクデロのパスからデスポトビッチがGKと1対1のビックチャンスを迎えるも決めることができず、徐々に相手のペースになっていく。そして84分にレッズの右サイドから簡単にクロスを上げられ、ラファエルに頭で決められてついに先制点を許してしまう。

結局これが決勝点となり0-1で敗戦。J1残留を目指す上で絶対負けられない試合を落としてしまい、甲府が勝ったことで自動降格圏の16位に順位を下げてしまった。


試合後には指揮官の口から今期限りの辞任をほのめかし、チームに衝撃が走ったが翌日は何事もなく練習が行われ、上層部も厳重注意という曖昧な形で混乱を収めたかに見えた。

しかし、さらに衝撃が走ったのは昨日の昼のこと。ペトロビッチ監督とボヘルスHCの解任を通告し、これまでユースを牽きいていた堀さんを監督に据えると言う人事を発表した。


あまり時間がない状況において、、すぐにタクトを振らなければならないというのはとても厳しい。そんな中、堀監督は明日はユースでもチョイスしていた「4-1-4-1」の布陣で試合に臨む事が予想される。ここまでくるとシステムなどはあまり関係ない。どれだけ「勝利へのすさまじい執念」を見せることができるかがポイントになると思う。

16位という自力では残留できない順位まで下げてしまったレッズにとって、監督交代という劇薬が効くのかわからない。ただ、まずは勝点3を奪わなければ何も始まらないというのは、選手達をはじめ皆が感じていることだろう。とかく選手達には自信を持って前を向いて闘ってほしい。そうすればおのずと結果はついてくるだろうと信じたい・・・。


☆今季対戦
5/3 リーグ第9節(埼スタ) 
浦和0-2横浜FM 【浦和】【横浜FM

☆前試合の結果
【浦和】 Jリーグ第29節 (対大宮 ●0-1)
【横浜FM】 Jリーグ第29節 (対広島 △1-1)

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2011.10.14

第29節 大宮戦プレビュー

ナビスコカップ、天皇杯を挟んで、リーグ戦が2週間ぶりに再開。明日は、ホーム埼玉スタジアムに大宮アルディージャをむかえ対戦する。

大宮は、現在7勝11分10敗の勝点32で第14位。前の試合は天皇杯の2回戦。熊谷で福岡大学との対戦。

リーグ戦との狭間の中、ほぼベストメンバーで試合に臨んだが、福岡大学のプレッシャーに押され、中盤での組み立てが出来なくなる。そんな中70分に上田の直接FKが決まり先制。

しかし、その直後の72分にクリアミスからシュートを放たれ同点。以降は何とか試合を支配するも90分を終え延長戦へ突入。勝負を決するべくケガ明けのイ・チョンスを起用するも、決定打が生まれずPK戦へもつれ込んで結局敗戦。2回戦で唯一J1クラブが敗れるというアップセットを演じてしまった。


一方のレッズは、前の試合はわずか2日前。埼玉スタジアムで天皇杯2回戦。宮崎産業経営大学と対戦した。

その前に行われたナビスコカップG大阪戦から、すべてメンバーを入れ替えて、ほぼ急造で試合に臨んだか、やはり連携不足は否めず開始10分で失点を喫してしまう。

しかしその後は個の力で穴を埋めるべく、オウンゴールとマゾーラのゴールであっという間に逆転。後半に入ってからも時折中盤でのパスミスが目立ち、そこを起点に相手の逆襲を食らうも原、高崎と相次いで加点し結局4-1で勝利し、3回戦に駒を進めた。

すべてのメンバーを入れ替えることでの収穫を期待したが、この日のシステムしかり選手達の役割が曖昧な部分があり、無難に試合をこなしていたかというと若干疑問が残る。その証拠に相手に14本もシュートを打たれており、あまりプレスが効いていなかったという証でもある。

それゆえ水曜日の試合はあまり参考になったとはいえず、むしろその前のナビスコカップでの2試合がレッズにとっての分水嶺になったと言っても過言ではない。


現在のレッズは、わずか2週間前から大きな変貌を遂げた。それは2トップに変更したというのもあるが、それは普通の2トップではなく、1トップが2枚いるような感じで、どちらかにボールを収めることでもう1枚のFWとさらに2列目の選手達が攻撃のスイッチを入れチャンスメイクを図っている。

また懸案だった守備陣も、これまで五輪代表ながらクラブで全く起用されなかった濱田がカップ戦で結果を出し、スピラノビッチの穴を埋めた。

決して指揮官の目指すサッカーとは手法が異なるが、ゴールへ向かう姿勢は格段に良くなった。その良い流れを大宮戦に繋げたいが、ここで一番悩むのが選手の選択だと思う。代表組とこれまで結果を出した選手達をどう組み合わせるのか。指揮官のマネジメントが問われるところだ。


明日は「さいたまダービー」ではあるが、それ以上にお互いJ1残留を争うとても重要な一戦となる。それゆえ神経戦になるかもしれないが、今のレッズは相手と異なりカップ戦での結果が上昇気流を生んでおり、いい形で試合に臨むことができると思う。あえて懸念材料を挙げるとすれば「油断」「慢心」に尽きる。ラファエル、イ・チョンス、東、上田らと個としては試合巧者の面々が揃っているだけに、最後まで気を引き締めなければならない。

目指すは「勝点3」奪取。90分間自信を持って闘ってほしい。


☆今季対戦
6/11 リーグ第14節(NACK) 
大宮2-2浦和 【大宮】【浦和
9/14 ナビスコカップ2回戦第1戦(埼スタ)
浦和2-0大宮 【浦和】【大宮
9/28 ナビスコカップ2回戦第2戦(NACK)
大宮1-2浦和 【大宮】【浦和

☆前試合の結果
【浦和】 天皇杯2回戦 (対宮崎産業経営大学 ○4-1)
【大宮】 天皇杯2回戦 (対福岡大学 ●1-1(PK3-5))

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